#14 首位攻防戦全敗からの三連勝

ぼやき

もはや歴史的な週末になった。2位日本ハムが3位ロッテをスイープ。予想できない劇的な展開の繰り返しに何度も意識が飛びそうになった。いや、飛んだ。数回逝った。しかも、相手の先発は佐々木、メルセデス、小島。確実にハムを下し、2位を獲りにきていた。

1戦目(金): 令和の怪物佐々木先発。普通に負けたと思っていた2点ビハインドの6回。首位攻防戦でソフトバンクホークスに力の差を見せつけられ、凹んでいたので、そこに追い打ちをかける2点のリードだった。今日負けたら4連敗。そんな憂鬱な想いをしていた矢先、松本選手会長の同点タイムリーに、我が大日本帝国ハムNewスター田宮ユアたそ会心の3ベース。昇天した。脳のてっぺんから指先まで稲妻が走ったかのような衝撃を受け、ただただ痺れた。ありがとう。ゆあたん、松本会長。見事勝利!

2戦目(土): 相手は好投手メルセデス先発。低調気味だった万波中正が万世に続く大きな波を起こす。タイムリーを2本。田宮ユアたそも犠牲フライできっちり追加点。メルセデスから勝利を確実に獲る。盤石すぎる試合運びに面白さを感じれず。(贅沢な悩みだ)見事勝利!

3戦目(日): 先発は小島。佐々木以上に難敵という認識。そのため、先にカード2勝したのもあって、この日は流石に負けてもいいかなと言うくらいの気持ち。大エース伊藤の不安定な投球が続き、4失点。しかし、ハムも負けていない。点を取られては取り返すというシーソーゲーム。

今川の2ベースに涙を流したファンは俺だけじゃないはず。郡司の犠牲フライ、万波のHR、満足度の高いゲーム展開。ここまで来ると何としても逆転したいという気持ちが湧いてくる。一点差なら何とかなるはず!一点ビハインドの9回表。斎藤の四球でまさかの一点を失う。

思わず「ヒュアン」と言うこれまでに発したことのない音が僕の喉の奥から飛び出る。驚く妻にキレられる。

二点差。もうここまで来ればTHE END。ここ二、三年のハムなら三者凡退でゲームセット?粘っても2アウト、フルベースで最後凡退か三振でゲームセット?そんなイメージをしていた。

まずは郡司ヒットを放つ。あー、これは後者のイメージ。満塁まで行くけど、得点が入らないパターンかな?そう思っていた。

続く、安心安全の中日産マルティネス。2ストライクと追い込まれるも、ファールで粘る。あ、ダメか?落ちる球で三振か?と思っていた矢先、快音が響く。!?!?!?!?放ったボールはあわやHR級のヒット。郡司、三塁ベースを蹴ってホームへ、マルティネスも三塁へ走る。僕は立ち上がり叫ぶ。ウオオオオオオオオオ!!!!そして妻は鬼キレる(2回目)これで一点差。

こんな展開想像できただろうか。いやできるはずもない。全国の宝物(ハムファン)、采配を批判する全国の自称監督たちが一斉に雄叫びを上げている姿が脳裏に浮かぶ。次の一手に固唾を呑む。

ゆあたんの出塁、万波の四球で満塁。バッターはこの日誕生日の伏見。スクイズだ!!!!そう思った。間違いない、新庄監督のスクイズ病が起きた!!!!そう思った。

忘れもしない去年のロッテ戦。新庄監督の2回のスクイズがロッテバッテリーに見抜かれ失敗。そこから地獄の大連敗。ファンからはあの日と称されている。それくらいハムファンにとってチャンスでのスクイズにトラウマを植え付ける衝撃的な出来事だった。

思い出すあの時のトラウマ。しかし、それは杞憂に終わる。伏見さん、見事にタイムリーヒット。バースデイヒットだ。ファン歓喜。僕も立ち上がり叫ぶ。妻は呆れて何も言わない。妻に晩飯を抜かれても、その日1日無視されても、どつかれても、もうどうにでもなれ!そう思った。同点。ウオオオオオオオオオ!!!!ノーアウト満塁、次の打者は今期正ショートの水野。ここで僕は勝ったと思った。

「野球には流れがあり、不思議と流れを掴んだチームが点を取るし、勝利を掴むものだよ」と元強豪ソフトボール部出身の妻が素人の僕に過去何度も教えてくれていた。これはその流れを掴んだと思った。勝つ流れなんだと。そして、水野がサヨナラのヒットを放つ。勝った。負けゲームをひっくり返したのだ。ウオオオオオオオオオ!!!!

この試合はここ数年でもベストゲームの一つになると思う。最後まで諦めずこの勝利の流れを引き寄せたWinner。これが今年のファイターズなのだ。本当に感動した。涙も出た。

そして、一方で、最後まで妻の気持ちに反し、逆流に飛び込んだ挙句、妻を怒らせてしまう僕もまたファイターであるが、残念ながら家庭内Loserだ。

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